そんな感情から生まれる衝動を制御するのは、前頭前野の仕事である、…前頭前野に磨きをかけ、効果的かつ効率のよい執行能力をもたせるには、長い年月がかかる。
だが15歳では、長期的な計画のために目先の衝動を抑えるといった、生物学的機構が働いていない」「この文章は犯罪を容認したり、悪事を働く若者に言い訳を与えることが目的ではない。
ただSハイスクールの銃撃犯人については、ほかの若者と同様、未熟な脳が暴走しかねない危険な状況を防ぐために、周囲の人間なり機関なりが配慮するべきだった」。
当然のことながら、この記事は大変な反響を呼んだ。
ほとんどの15歳は、誰にも銃口を向けることなく毎日を送っているという反論もあった。
精神医学のある教授は、こんな意見を投稿している。
少し前までは、13歳前後になって生物学的成熟に達した子どもは、成人として扱われていた。
B・Fは12歳で印刷所の徒弟になったが、将来に向けた計画をきちんと立てられるくらい脳は成長していた…昨今は非行を神経学的に解釈することがはやっているが、それは文明的な対話と人間関係を破壊しかねないものハイスクールでの銃撃事件のような問題を、未熟な前頭前野のせいにしていいものかどうか。
私には判断ができない。
まだ歴史の浅い脳科学と、複雑きわまりない人間の行動を一直線で短絡的に結びつけるのは危険であり、くだんのWも、文化や環境、暴力的な娯楽、異常行動の説明不足、家庭崩壊などの影響をあげ、「こうしたすべてのことが、銃撃事件という悲劇に何らかの形でかかわっている」ことを強調している。
ティーンエイジャーはどんなことを、何歳で理解するのか?もちろんこの疑問に答えは出ていない。
それでも為政者は昨今の暴力事件に対処を迫られるし、親の承諾なしに中絶できるのは何歳からかといった問題を検討しなければならない。
この課題に取りくんでいる研究者に、心理学者のR・Sがいる。
思春期発達・青少年の正義のためのマッカーサー財団ネットワークの代表を務めるSは、裁判所向けのガイドラインを作成している。
これは、ティーンエイジャーは何歳ぐらいで何をわかっているかということを知るためのもので、Sに言わせれば、13歳のS・Bが教師を撃つ前に「思いとどまることができたか」否かを判断する材料になる。
このガイドライン作りのために、Sは、P大学メディカル・センターの心理学者E・Cと共同で、ある調査を実施した。
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